石畳の路地のある街
何百年も前から、時が止まっている街がある。
猫の夜会にもってこいの空気が漂う、石畳を敷き詰めた路地のある旧市街地。
煌々と電光を放つ、24時間営業のコンビニなど、どこにもない。
2トントラックも容易に進入できない、細い路地の奥に住む人たちは、引越しの時、さぞ苦労するだろうなどと考えてしまう自分が嫌になる……
ぼくは、美しい石畳にいつも魅了される。
道路とは、なんのためにあるのだろう?
都市のライフライン整備のための道路工事は、際限なく繰り返される。掘っては舗装し、舗装しては掘る。 なるほど、アスファルトが安価で便利なのは、もちろん分かるのだが……
だが、やっぱり、わたしにとっての美しい街の条件とは、道路が石畳であることである。もしも、掘り返す必要がないのであるなら、何世紀にも渡ってメンテナンスのいらない石畳は、けして贅沢なものではなくなるだろう。
アスファルトと石畳。車道と裏路地。 それらニ者を交互に組み合わせるような道路配置の街並みを作ってみてはどうだろうか?