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人が、かつていたところ ──エデンへ ……

日本国の大義


現在、世界は二つの大国によって牛耳られている。
 
相撲でいえば、東西に二人の横綱がいる。
一人は、ピークを越えた、かつての独り横綱。衰えたとは言っても、まだ睨みはきかせている。もう一人は、若くて、勝つためなら手段を選ばない喧嘩相撲で、急速に力を付けてきた暴れん坊。
日本はそんな二人の横綱に挟まれ、差し詰め関脇に陥落しかけている大関といったところか?
この横綱たちの遠慮のない身勝手な振る舞いに、日本はいつも振り回され、自分の気弱で主体性のない性格に、ほとほと嫌気けがさしているのだ。

ところが、世界の多く国々は、この横綱たちが嫌いなのだ。独善的な価値観の押し売りや、お節介はもう沢山だし、厚かましい要求と力ずくの乱暴はもっと嫌なのだ。
特にアジアは、新しいリーダーに、日本を待望している。
 
なぜか? 
答えは簡単 ── 他に適任者が、思いつかないからだ。
リーダーには、そこそこの経済力がなくては、ならないからだろう。
 
日本人は、ずっと、自分たちは世界中から嫌われていると思っていた。あるいは、嫌われてないにしても、小馬鹿にされていると思っていた。
そして、世界の超大国には、けして勝てないと思い。自分たちの出る幕などある筈ないと思ってきた。
しかし、我欲を捨てて、公平に世界をまとめるという、我々にとって、さほど難しくなさそうなことが、超大国には完全に不可能なことなのだ! 
 
国連は、世界大戦の戦勝国のクラブに過ぎない。彼らの利益を優先しない決定はすべて無効になるのだ。
だから、世界政府という、今はまだ空想に過ぎない理想の具現化は、我々が目覚めなくては、出発することもできないのである。
 
いったい、いつまで、世界を待たせるのだろう?
いつまで、先の敗戦を引きずり、自分にペナルティーを与え続けるのだろう?

世界政府樹立を国の大義として、憲法改正する日は、いつ来るのだろう?